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YAZAWA HPLC COLUMN SCHOOL

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HPLCカラムの構造


hplc column yazawa shool カラム構造

一般的なHPLCカラムは上図のような構造になっています。

物質分離を担う充てん剤(Packing Materials)が封入されたカラム管(Column Pipe)の両端にはフリット(Frits)と呼ばれる多孔質のディスクが両端に存在し,これがエンドフィッティング(End-Fitting)によって押さえつけられています。

「フリット」の役割は,充てん剤がカラム管から抜け出さないように押さえつけておくもので,一般に言われている「フィルター(Filter)」ではありません。

「エンドフィッティング」の役割は二つあり,一つは「フリットをカラム管に押しつけて充てん剤がこぼれないようにすること」,もう一つは「配管を接続し,移動相と溶質を漏らさずにカラム内を通過させること」です。

HPLCの配管は主に外径が 1/16インチ,内径が0.1-0.3mmのPEEKやステンレス配管が用いられています。
HPLC配管をカラムに接続するには,メイルナット(Male Nut)が必要でさらに先端にはフェラル(Ferrule)と呼ばれる円錐形の構造体があり,これが配管を強く押さえつけることで高圧でも液漏れしないようになっています。

配管内側を流れてきた溶質が正確にカラムに全量注入されるためには配管の先端がカラムのエンドフィッティング底面にしっかりと接触している必要があります。
このため,メイルナットを締め付ける際には配管の先端がフェラルから2-3mm出ている必要があります。
配管がエンドフィッティング底面に密着していないと,そこに溶質が滞留してピークがテーリングしたり,最悪の場合液漏れすることがあります。
配管の先端断面も平面でないとけません。カラムを接続する配管のメンテナンスもHPLCにとって重要な作業です。

WG11 / 矢澤  到 [YAZAWA Itaru, hplc@imtakt.com]