ユーザーレポート

徳島文理大学 (薬学部 小田先生)



  LC-MS/MSによるスフィンゴミエリンの分子種同定
Cadenza CD-C18 スフィンゴ脂質の一種であるスフィンゴミエリンは,長鎖アシル基構造の異なる分子種が数多く存在しています。
徳島文理大学・小田先生らは,ガス壊疽の主要な病原因子であるウエルシュ菌のα毒素による細胞膜破壊作用とリン脂質代謝との関係を解析するために,LC-MS/MSを用いてヒツジ赤血球中のスフィンゴミエリンの分子種の分析をおこないました。その結果,本毒素は,不飽和脂肪酸を有するリン脂質を特異的に代謝亢進させることにより,血球膜の恒常性の破綻をきたしていることが判明しました。また,不飽和結合を有するリン脂質の増加は,細胞膜の不安定化や老朽化の指標となることも示唆されました。
スフィンゴミエリン分子種のLS-MS/MS分析に,異性体や類縁体構造認識に優れたCadenza CD-C18が活躍しています。


文献)
ウエルシュ菌α毒素の生物活性とスフィンゴミエリン分子種代謝の分子生物学的解析
The relationship between the metabolism of sphingomyelin species and the hemolysis of sheep erythrocytes induced by Clostridium perfringens alpha-toxin.
Oda M, Matsuno T, Shiihara R, Ochi S, Yamauchi R, Saito Y, Imagawa H, Nagahama M, Nishizawa M, Sakurai J.
J Lipid Res. 2008 May;49(5): 1039-47

Technical Information TI512E


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